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内視鏡の話
内視鏡とレントゲンの違いとは?
内視鏡検査もレントゲン検査も同じ所をみるのだからどちらでも同じと思っていませんか?内視鏡とレントゲンの大きな違いはその観察力、病変の発見力・診断力です。レントゲンは影絵を見ているのに対して、内視鏡は超小型CCDカメラによるデジタル画像で直接消化管内を観察する方法です。直接観察する検査と間接的にみる検査ではその精度は自明の理です。
内視鏡検査の抱える問題点
それではどうしてすべて内視鏡検査へとならないのでしょうか?
これには内視鏡の抱えるいくつかの問題点があります。胃の内視鏡であれば咽頭(嘔吐)反射、大腸の内視鏡であればその方の大腸の長さ・走行により被検者(患者さん)側の肉体的負担が大きい事があげられます。つまりどんなに上手な人が検査を行っても、つらい思いをする人が少なからずいるために患者さん側に心理的抵抗感が生まれてしまうという事です。また施行可能な医師の絶対数不足という問題もあります。
また感染症の問題もあります。内視鏡を介して他の患者さんからの細菌(特にピロリ菌)やウイルスなどの感染の危険性も指摘されており、一度に多くの検査を続けて行わなければならない集団検診などには不向きであるといえます。
上手な内視鏡検査とは?
被検者(患者さん)側からの上手な内視鏡とは当然しっかり観察されていることを前提としているので、ただ一点苦痛がない事のみですが、医師側からの上手な内視鏡とは苦痛の有無よりも、短時間に消化管内の詳細な観察ができて所見の判別も即座に行える事です。この両者には大きな開きがあり、十分な観察のためには空気を入れて胃や大腸を十分に膨らませて観察する必要がありますが、これが患者さん側の苦痛の要因のひとつになってしまいます。これらを両立させてできるだけ苦痛がなく十分な観察ができるのが上手な内視鏡検査といえるでしょう。
当クリニックの内視鏡検査
当クリニックではなるべく苦痛の少ない検査を受けてもらえるように意識下鎮静法という方法での検査を行っています。
具体的には検査直前に鎮静剤を注射してリラックスした状態で検査を受けてもらう方法です。検査中は状態確認のために呼吸循環状態のモニタリングも行っております。
また、感染症の対策としては検査ごとにガイドラインに沿った十分な内視鏡の洗浄を行っております。
病気の早期発見のために内視鏡を受けてみたいという方は、ぜひ一度ご相談ください。