2020/07/06
色んな腹部症状があっても、内視鏡検査が必ず必要なわけではありません。
消化器系疾患の場合の多くは問診を含めた診察でほぼ処方内容が決まり、検査を行ってもその処方内容が変わる事はほぼなく、検査を受けたからといって症状が良くなるわけでもありません。医療機関によっては検査を受けないと薬を出してくれない、検査を受けるまでは効果が低い薬を処方して検査後に効果の高い薬を処方する所もありますが、基本的に内視鏡検査をしないと処方出来ない薬は1剤(機能性ディスペプシアに対するアコファイド)だけです。
実際のところ胃の内視鏡検査を行う目的というのはほぼ悪性疾患の除外だけで、特にその可能性のほとんどない30歳以下の人は消化管出血の止血術、消化管異物の異物除去術などの治療内視鏡の適応になる場合以外には診断のために内視鏡検査が必要になる事はありません。
ただ、大腸の場合には若年者にも潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の方はいるので検査をおすすめする事はあります。
つまり症状があってもほとんどの場合は処方のみで済むため、当院の場合内視鏡検査を無理強いするような事はありませんので安心してご来院下さい。